(4)VGA(グラフィックカード)

<講座>


 グラフィックカードはパソコンが処理した結果をディスプレイに出力するために不可欠な部品です.使用するディスプレイが15インチ(TFTの場合14.1インチ)ならVRAMは4MB以上,17インチ(TFTの場合15インチ)ならVRAMは8MB以上欲しいところです.

<実践>


 さて、グラフィックカードに何を選ぶか。これは、パソコン自作の醍醐味の一つ。グラフィックカードはどんどん新製品が登場するし、パーツ市場の花形。でも、今回のテーマは、かつての私のメインマシン「NEC9821Xa16」で活躍していた、往年の傑作グラフィックカード、NECのPC98シリーズ用のPCIカード「PC9821X−B03」をなんとか流用したい、ということだった。そこで、新規購入はしません。しかぁーし、この「PC9821X−B03」は、VRAMは2MBしか積まれてないんですね。そこで、増設メモリを探す。
 ちなみに、この「PC9821X−B03」は、MATOROXの初代ミレニアムのOEM品なので、初代ミレニアムの増設メモリが使える(はず)。とはいえ、このボード、発売されたのは5年も前で、MATOROXは、その後、ミレニアム2,ミレニアムG100、ミレニアムG200、そして、1999年に発売された最新のミレニアムG400と進化を遂げ、いまや初代ミレニアムなんて生きている化石、オオサンショウウオのようなもの。ましてや、その増設メモリなんてあるのかなぁ。
ところが、これがありました。秋葉原を一日歩いてやっとみつけましたよ。もうあきらめかけていたのに。2MBの増設メモリ4800円でゲット。お店は「PC夢工房」。レジに持っていって、「これ初代ミレニアムのメモリですよね。」と聞いて「そうです。」という返事をもらったときは手がふるえましたよ。ちなみに、値札には「あの傑作をお持ちのあなたに」というキャッチコピーが手書きで書いてあったぞ。しっかし、良くこんなものが売られているなぁ。うーん、恐るべし秋葉原。
これを増設すれば4MBになる。私のディスプレイは17インチだから、講座でいっている数字には足りないけど、オフィスソフトを使ったりインターネットブラウジングをする分には困らない、との判断。
それにしても、そもそもPC98シリーズ用のグラフィックカードなんて自作AT互換機で使えるのかしらん。

今は無き(?)NEC「PC98シリーズ」。上品さとかまとまりの良さとかバランスの良さとか静かさとか使い勝手の良さとか音のまともさとか形の親しみやすさとか作りの丁寧さとか、要するにパソコンは「贅沢品」であった時代の、「高い品物」の魅力を感じるべき和製マシン。特にNEC純正のオプション品の高さは今考えると驚くべきものがある。ただし、それらオプション品の中身は今回の初代ミレニアム同等品というように、かなり高級であった。ちなみに、今回の自作テーマの一つであるPC98シリーズ用グラフィックボード「PC9821X−B03」の購入時価格は46.4K円(税抜き)。ドスブイ機購入以来遊んでいたグラフィックボードだが果たして復活の日は来るのか。(00.02.20)