4.組み立ててみましょう(その3)

(5)火入れの式

パソコンは、マザーボードに、CPUとメモリ、それにグラフィックカードをつければ最小構成ではあるが、起動できる(あとキーボードね)。
そこで、とりいだしましたるPCIグラフィックカード「PC9821X−B03」。先にも書きましたが、これはNECがPC98シリーズを製造販売していた時代(NXシリーズを売り出す前ね。)、PC98用のグラフィックカードとしては最高級のカードであったわけ。しかし、今回私が作っているのはDOS/Vマシン。使えれば万歳、使えなければ、がっくり。しかも今回は、このグラフィックカードの性能を向上させるための増設メモリまで購入しておるのであるから、これを無駄にするわけには行かない。
さっそく、グラフィックカード「PC9821X−B03」をマザーボードのPCIバスにざくざくと差し込む。もちろん、「PC9821X−B03」には、増設メモリをしっかりと取り付けた後だ。
そして、ディスプレイ、キーボード、マウスをつないで、さぁ、コンセントをつなぐ。
いよいよ火入れである。「スイッチ、オン!」。


「パオーン、パオーン、パオーン、パオーン、パオーン、パオーン、パオーン、パオーン、パオーン、パオーン、パオーン、パオーン、・・・・」
ありゃ、うるさいなぁ、ビープ音のサイレンが鳴り叫び、画面は真っ暗。
ここで、あわてず騒がず、スイッチを4秒以上押していると、電源が止まる。
しかし、なんで警告音が鳴り叫ぶのだ。何しろ部品は最小構成、間違えようもないところである。
やはり、グラフィックカードのせいなのか。そこで、グラフィックカードを引っこ抜き、マザーボードに最初からのっかているグラフィックチップを使うことにした。とりあえずね。
そして、またまた、「スイッチ、オン!」


「パオーン、パオーン、パオーン、パオーン、パオーン、パオーン、パオーン、パオーン、パオーン、パオーン、パオーン、パオーン、・・・・」
なんだぁ!原因不明だ。こういうときは、Niftyの会議室に聞いてみるのが常道。さっそく、パソコン通信で会議室に状況を説明して、レスポンスを待つ。

待つこと一晩。Niftyの会議室を見たら、ついてましたよ、私の発言にレスが。
「なになに、規則的なビープ音警告音は、メモリ周りの障害に対するものである可能性が高いとな。」
しかし、メモリもちゃんと差し込んだようなぁ。もう一度抜いて差し込んでみるか。
さて、もう一度、差し込んで「えいっ!」と体重をかけたところ、「ザクッ!」という感触。ボキッ!ありゃ、メモリスロットの爪がもげちゃったよ。しかし、このザクッという感触は先ほどはなかったもの。今度は大丈夫か。

それでは、改めて。「スイッチ、オン!」。
ブーンといCPUファンの音がかすかに聞こえると、ピポッ!とパソコンが起動。画面にBIOSの文字が浮かび上がる。(この時点では、グラフィックカード「PC9821X−B03」はまた取り外したまま、マザーボード標準装備のグラフィックチップを使っている。)。よし、これでいい。
それにしても、先のCPUファンのとりつけにしても、今回のメモリのとりつけにしても、かなり力を入れてざくざくと差し込まないといけないのです。
最初は優しくしてあげてね、といいたいところですが、パソコンの自作はかなり力を入れないといけないところもあるんですよね。本当に力仕事ですよ。これは、私から初の自作に挑戦されるみなさんに強く申し上げておきます。


(6)フロッピーディスクドライブの取り付け

フロッピーディスクドライブの取り付けで注意すべき点は、電源の逆さ差しをしないこと。
フロッピーディスクは、ケースの外から抜き差しするのであるから、まず、ケースのフロッピーディスクドライブの正面の窓を開けることが必要。3.5インチのベイのところである。ケースによっては、最初から溝が切ってあって、そこにドライブを内側から押しつけるだけのものもあるが、私が今回使ったものは、ふたがしてあるところをはずして窓を開ける必要がある。
その窓の開いた3.5インチベイに、フロッピーディスクドライブを差し込み、ネジとドライバーでしっかり止める。それから、電源ケーブル及びフロッピーディスクドライブ用のケーブルで、それぞれ電源、マザーボードとつなぐ。

ここでは、難しいことはなにもない。と思われるかもしれませんが、電源ケーブルを逆さ差ししてしまうと、フロッピーディスクが火を噴いて破壊してしまうことがあるとのことなので、くれぐれも注意してください。症状としては、アクセスランプのつきっぱなし、という症状になるようです。幸い、私は今回引っかからずにすみましたけどね。(00/10/9)